三鷹市の分譲マンションです。親御さんが無用心な娘さんのために、鍵を使わず、施解錠できる錠に取り替えてほしいとのこと。さらに、戸締りさえも忘れてしまうので、自動施錠が前提となりました。
既存の錠はMIWAサムラッチ、室内側は面付けのHPDです。分譲マンションでは非常に珍しい。自動施錠錠なので、主錠として取り付けることになります。
面付錠から掘込錠に換えるので、既存の切欠は意味がありません。新規加工取付と同じ手間です。既存の切欠はBS64の位置にΦ60ほどの穴があります。キーレックス本体の幅40では隠れないので、キーレックス用化粧プレートが必要です。既存の錠より上の位置に取り付けたほうが、操作しやすいのですが、ドアチェーンと干渉してしまうので、同じ高さで取り付けます。
フロントの加工作業に入ります。まずはステップドリルで何発も穴を開けます。ベルトサンダーでフロントサイズにあわせた長方形を作ります。厚みが3mmもある補強板が出現したので、こいつの粉砕には苦労しました。体力勝負です。段付金具も取り付けて、掘込錠ケースをきちんと固定できるようにします。
キーレックス本体をとりあえず取り付けてみます。ストライク加工位置を決めます。室内からはレバーハンドルを回して、自由にドアを開け閉めできます。
ストライク加工作業を行います。鉄板の裏は、モルタルが充填されています。デッドの深さを考えて奥行き20mmまでモルタルを破壊していきます。コンクリドリルとタガネを使いました。
ストライクプレートを取り付けました。ケースフロントのトリガーがプレートに当たり、デッドが飛び出し穴に収まる、という仕組みの自動施錠です。完全メカニカル錠なので安心だし、キーレックスはとても信頼性の高い機械式番号錠です。ドアのチリ寸を確保するために、ストライクプレートを埋め込みにしようかと考えましたが、鉄板裏のモルタルだけを粉砕するのは大変で、L形タガネもないので、敬遠しました。
ドアチリ寸がほぼ0なので、ドアをスムーズに閉められません。ドアを閉じる際、ダブルスローデッドラッチがスムーズに引っ込まないのです。段付け金具を調整して、フロントが3mm引っ込むようにしました。さらに丁番起こしを使い、ドアを丁番側へ若干寄せます。スムーズにドア開閉ができるようになりました。キーレックスの色はメタリックアンバーで、ドアの色に近く、まったく違和感がありません。
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