'08晩秋の折、片道45km走って銀座までやってきました。カギスターは、標準的な売上の仕事だと、まず遠方へ行くことはありません。地元周辺での売上ロスの方が大きくなります。年に10回くらいは23区へ出動します。いずれも外車鍵作成や、業務用金庫などの単価の大きい仕事です。

地元近辺とは見違える大都会のオフィスビルです。こういう現場では、まず駐車場の確保が気になります。鍵屋は、現場と車を何度も往復することが多いので、オフィスビル前にある、路上パーキングに停めました。60分おきに現場を離れ、オフィスビルから降りてきて車を動かす作業が必要でした。

IT企業のオフィスに到着。高さ2mのキャビネットを開けると、イトーキの両開き金庫が出現しました。高さは1mほど、20年くらい使用している金庫だそうです。キャビネットの中に組み込まれているとは驚きです。鍵はあるのですが、ダイヤルを触って動かしてしまい、ダイヤル番号もわからないという状況です。ダイヤルを正解位置のまま、まったく動かさずにキーのみで開け閉めする、という使い方はとても多いです。

ダイヤルを落とします。カンヌキの方向を推測しながら穴を開け、金庫スコープでダイヤル切欠とひょうたんを探します。

3発目の穴で、ひょうたんと座の切欠が接するポイントを見つけました。ダイヤル軸を廻し、切欠をひょうたんの位置に合わせます。カンヌキが自重では引っ込まないので、その場で針金を加工してひょうたんを動かしてみました。ひょうたんが動いたので、カンヌキが引っ込み、レバーハンドルを下げることが出来ました。

イトーキのよくあるリロッキングです。ダイヤルボックスをぶっ飛ばすやり方は基本的にやりません。

ダイヤルボックスを取り外し、開けた穴をコンクリパテで埋めます。新しいダイヤルの取付作業に入ります。ダイヤル軸とパイプを、ちょうど良い長さに切り落とします。

新しいダイヤルを取り付けました。金庫扉を開けると、中には手提げ金庫が2つあり、これも解錠となりました。久々にドーパミンが分泌されたと実感する仕事でした。住宅の鍵交換やら取付ばかりだと、面白味を感じることもなく、マンネリ気味となります。もっと未知の領域に踏み込みたい。
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