デスク、キャビネット、物置などの鍵を開ける依頼は鍵屋の仕事全体からみればかなり低い割合でしょう。カギスターの場合は件数比にして、6.1%でした。
法人の定常的な依頼がなければ、月に1件もないことさえあります。
→カギスター工事実績2000件内訳
2005年には、個人情報保護法が施行される直前に、鍵を紛失したオフィス家具を放置するわけにもいかず、全国的に鍵作成のにわか需要が発生したそうです。
例外的に、オフィス家具屋さんと提携している鍵屋であれば、月に100本単位で鍵作および合鍵を作製しています。オフィス家具のブランク種類は膨大にあり、出筋のブランクキーを在庫していても、知らないブランクに出くわすことがままあります。さらに、通常の解錠工具ではピッキングできないオフィスシリンダーもちらほら登場してきました。コクヨのDR印やライオンのNE印が代表例です。これらは、テールピースのスプリングがかなり強いため、テンションをかけてるつもりでも、回転トルクはテールにまで伝わっていません。したがって、ブランクから鍵作しながら開けた方が断然早いわけです。玄関開けより面倒だなという作業でも、一般の人は「キーや鍵穴自体の大きさ」で料金相場を決め付ける傾向があるため、安い料金しか頂けない、ということがあります。
近年は、規模の大きいオフィス家具屋さんならコードマシンを所有していることも多く、鍵屋に依頼が来るのは、キー番号がコードbookに載っていないケースや、流通し始めたばかりのオフィス家具だったりするようです。
また、最近は中国製のオフィス家具をたまにみかけるようになりました。ほぼ新品なのに鍵が廻らないトラブルにも遭遇しています。安さにつられてものづくり三流国の工業製品を企業がどんどん購入すれば、トラブルも頻繁に起きるでしょう。
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