車バイクの鍵トラブル
車の鍵トラブルで圧倒的に多い作業は、鍵の閉じこみ(インロック)です。しかし、インロック自体が物理的に不可能な仕組みのドアが増えてきており、徐々に作業件数が減ってきています。インロックは何故起こるかというと、ロックボタンを押し、ドアノブを引っ張りながらドアを閉めるからです。国産車でも2000年モデル以降は、こういう操作をしても、ロックボタンが跳ね上がり、unlockとなる仕組みを採用した車種が増えています。そもそもキーを使わずリモコンで開錠施錠を行う操作が当たり前になりつつあります。したがって、従来のインロックはどんどん少なくなり、2000年からの10年間の経験でいうと明らかに出動件数は減っています。施錠状態でトランクをキーで開け、キーをトランクに閉じ込めたというケースや、電気的な誤動作によるインロックが時々起こります。鍵穴を使用しないので、覗くと新品同様グリスだらけ、という車も時々出くわします。
鍵屋としては、インテリジェントキーやスマートキーがどんどん採用される度に、仕事が奪われるような苦々しい印象を受けてしまいます。
車のインロック解錠作業においては、差し金の類を使う頻度が、かなり少なくなっています。2000年くらいまではガソリンスタンドの店員が気軽に差し金で解錠サービスを行う光景もありました。現在では、そのような方法では解錠できないだけでなく、サイドエアバッグが作動するなどのリスクを伴う作業となるので、こういう光景も皆無になりました。鍵穴から開けるとなれば、鍵屋の専門領域というわけでもなく、JAFも現在はピッキングを習得した隊員がいるようです。
イモビライザー標準装着の車種も徐々に増えています。外車や国産高級車を中古で購入したオーナーなどは、自分の車がイモビライザー装備か否かを知らない、あるいはイモビライザーという言葉自体を知らない人もいます。鍵をすべて紛失した場合、イモビライザー搭載かどうかは、車種と年式、モデルで大体わかります。しかし分からない場合は、メカニカルキーを作成してイグニッションを回してみないと判明しません。
現在イモビライザー紛失キーに対応できる鍵屋は100件に1件あるかというほど少数派です。かくいうカギスターも躊躇しています。イモビライザーに対応するには、2つの大きな壁があると感じています。1つは受注の壁、2つ目は投資の壁です。・・・・続く
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